新進農薬メーカーがより良い作物保護を提供
先見的イニシアチブがデジタルフェローシップ制度を通じて15の新会社の起業を支援し、大きな成功を収めました。ティーサイド大学デジタル革新研究所が新しいビジネスの芽の「種をまき、肥料を与え、育み」ました。
同研究所のフェローシップ制度は、大学が所在する北東イングランドに拠点を構えるデジタルメディアや技術の専門家が世界有数の設備の活用、指導サポート、資金提供によって単なるアイデアを現実のビジネスとすることを可能にします。
こうして誕生した期待の新会社の一つが、アンドリュー・ディーン博士とその母親で同じくティーサイド大学卒業生であるシルビア・ディーン氏が設立した科学系企業、ナノ・アグリコケミカルズ社です。
この数カ月間2人はデジタル革新研究所(IDI)と共同で、コンピュータによる設計パッケージを使って革新的なナノ粒子農薬製品の数々を開発してきており、これらの製品が将来的にはより効果的に作物を保護することができると信じています。
「ナノ技術を使って多様な病原菌や土壌汚染物質から作物をもっと効果的に保護し、また養分や微量ミネラルの摂取改善により作物の健康状態を向上する製品の開発に取り組んでいます」とアンドリュー・ディーン博士は語ります。
IDIとの協力はプロジェクトにとって大きな助けであり、おかげで最適な合成メカニズムを設計することができたので、製品の活性度を大幅に引き上げることができ、実験室での試験時間とコストを節約できると思います」と博士は付け加えました。
ディーン博士のティーサイド大学における博士課程研究はDNA検知センサーの研究を主眼としていました。また修士号はバイオ技術の分野で取得しています。卒業後は最初の会社スパルタン・ナノを2008年に母親と共同設立しました。この会社はティーズ・バレー地域のブループリントビジネス賞を受賞し、10月の地域決勝戦への出場が決定しました。
博士は化学および生命科学の分野で高品質の分析研究を提供する目的でスパルタン・ナノ社を設立したと語ります。同社の製品開発および委託研究は電子化学的および圧電性のバイオセンサー、ナノ粒子合成、ナノ粒子を使ったバイオレメディエーション(微生物による環境汚染修復)、そしてメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)やディフィシル菌など院内感染の原因となるいわゆる「スーパーバグ」(薬剤耐性病原体)を標的としたナノ粒子抗菌剤を中心としたものです。
主導的政府機関である英国貿易投資総省の協力を得てディーン博士はカリフォルニアに渡航し、スパルタン・ナノ社の米国への事業拡大を模索しました。特にこの市場訪問では多様な民間・公共機関や企業との協業の可能性の検討を主眼としました。
英国貿易投資総省(UKTI)は政府の国際ビジネス開発担当省であり、英国企業の国際的なビジネス活動や英国市場進出を望む海外企業を支援しています。UKTIが提供する総合サービスは170を超える海外の英国大使館や外務省在外公館に在籍するビジネスセクター専門家および支援チーム、そして英国内の政府各省の主要専門家のネットワークを統合しています
スパルタン・ナノ社は米国の食糧総生産量の40パーセントを生産するカリフォルニア州の研究者たちとの協業を計画しています。「カリフォルニア州は水不足に止まらずいくつもの問題に直面しています。それは同州が大規模農場を抱えており、食糧生産量を増やすため多くの農薬を使用してきたことから、害虫が通常の殺虫剤に対する耐性を獲得したことが原因です」とディーン博士は語ります(www.spartannano.com/)。
ティーサイド大学デジタルシティイニシアチブの一環であるデジタル革新研究所の所長ジム・テルカースト博士は言います。「ここ数カ月はIDIにとって素晴らしい時となりました。IDIでは新しく15社のデジタル企業設立を支援しましたが、当地域が全国そして国際舞台で成功できる能力、技術、そして進取性を秘めていることは明らかであり、デジタル社会の未来を築く一助としての役目をIDIが果たすことができることを光栄に思います。」
今回設立された15社の新企業により、IDIが設立支援を行った企業は合計59社となり、その事業内容は農業向けナノ技術からデジタルメディアおよびゲーム、電子セキュリティおよび科学・医療アプリケーションと多岐にわたります。



































